映画『バイス』試写会
3月15日、映画の試写会で、『バイス』を見てきました。
(以下、ネタバレもあります)
9.11以降のブッシュ政権を操ったディック・チェイニーが、副大統領にまで上り詰めていくお話しです。
大真面目なのか、茶化しているのか、コメディー映画です。
チラシに
”まさかの実話!アメリカ史上最強で最凶の副大統領”
とありました。
ジョージ・W・ブッシュ大統領もそうですが、デキが悪くても、周囲の環境や、一族の力で、大統領になってしまった人もいます。
チェイニー副大統領も、酒癖の悪い、田舎の電気工だったのに、デキのいい妻リンにお尻を叩かれ、ワシントンに行き、周りの環境にだんだん染まって、副大統領にまでなります。
しかも、ただのお飾りで何の権限もなかった副大統領の地位を、法的に拡大解釈して、ねじ曲げ、”影の大統領”となっていきます。
情報操作をし、イラク戦争に突入し、人々を拷問し、、、、
吐き気を催しそうでした。
知的な人であったなら、ブレーキが効くのでしょうが、彼には知性はなかったようです。
良心のある人なら、できないことも、彼はやりました。
大統領にふさわしくない人物でも、何かのエネルギーが巻き起これば、大統領にもなります。
エネルギーのうねりに乗ったっ人には強大な権限が与えられます。
チェイニーはいいお父さんであり、いいおじいちゃんでした。
LGBTの末娘を守ろうとする人でもありました。
でも、1国の命運を託す人ではありませんでした。
イラクの人々、アメリカの軍人も多くの人が、その誤った判断に命を落としました。
この映画、最後のクレジットが出ても、映画が終わるかは、わかりません(笑)
数年後、トランプ大統領についてもこんな映画が作られるのかもしれません。
★★★☆☆
4月5日公開